九想庵

埼玉の田舎で暮らしています

セックスレスチンパンジー

今夜のクローズアップ現代NHK総合17:30~)は、
「子作りしないチンパンジー
 ~繁殖の危機・悩む動物園~」という内容で、
繁殖の危機に直面しているチンパンジーの報告だった。
アフリカでの生息数が激減し(推定10万頭)、
国際機関から絶滅危惧種に指定されているチンパンジー
各地の動物園は、その「種の保存」という役割を担っている。
日本には358頭が57の施設にいるという。

野生のチンパンジーは20頭以上の群れの中で育ち
付き合い方を身につけるのだが、
動物園では、大きな群れで育たないため、
異性との接触に関心を持たなくなっている。
多くのチンパンジーが交尾を嫌い、
動物園で子孫を残すことが難しくなっている。

広島市安佐動物園に人工授精で生まれた
5歳のナナというメスのチンパンジーがいる。
自然な生殖によって子を産ませたいという願いで、
10歳のサンボウというオスと見合いをさせたが、
まったく群れの生活を知らないナナは、
サンボウとうまくいかない。

多摩動物園では20頭以上チンパンジーがいて、
それなりに繁殖させてきたが、
新しい問題が出てきてしまった。
これまでチンパンジーは1種類といわれてきたが、
アメリカのある研究グループによって、
3つの亜種が存在することが分かった。
DNAを調べると何頭か雑種がいた。
純血種でズーストックするために、
雑種のオスは去勢し、メスには避妊をすることにした。
動物園で繁殖させることがますます難しくなってきた。

> ”Today Birds,Tomorrow Men”という言葉があるように、
> 今日における鳥(動物)の危機が
> 明日は人類の危機につながることは明らかです。
The World of Zoology というサイトに書いてあった言葉です。