九想庵

埼玉の田舎で暮らしています

7月の句会

今回はそれなりに時間もかけてつくったのですが、
なかなか選句される句をつくれませんでした。
久しぶりに、この場をお借りして反省会をしてみます。

兼題は「夏風邪」「茄子」「<間>の字を入れる」で、
今度の句会で私は、15点の6位でした。(参加者は13人)
ちなみに優勝した人の点数は、23点でした。
私が参加している「わいわい雑俳塾」は、
題一つに一句、計三句月末までにメールで投句します。
1日に会議室に発表される作者名なしの投句一覧の中から、
一つの題ごとに五句を10日までに選句し、
そして、15日に順位が発表されます。
投句した句はこんなものです。

   夏風邪や九回の裏ツースリー       4 

「夏風邪」の季語はつらかった。
なんのイメージもわかなかった。
歳時記を見てみると、
持っている2冊のうち1冊には季語として載ってなかった。
私が頼りにしている「増殖する俳句歳時記」で、
「夏風邪」を検索してみたら、
「"夏風邪"を含む句 一致する句がありませんでした。」だった。
それでゼロからひねるしかないと覚悟を決めた。
普通の季語でしたら十句や二十句は出てくるので、
参考になるのです。
以前から、「九回の裏ツースリー」というのを使ってみたかった。
それで、無理矢理くっつけてしまった。
ちょっと乱暴でした。
4人の方からしか選句されなかった。
野球のこととなると、好き嫌いもあり、
多くの人からは共感されないなとは危惧していた。
でも、自分ではこの句、けっこう好きなんです。
やっぱり野球の「九回の裏ツースリー」はドラマチックです。
「逆転さよなら」なんてこともありますもんね。
夏風邪を引いてしまった男が、
贔屓のチーム(当然、阪神)をテレビを観ながら応援している。
ホームのゲームなので(当然、甲子園)後攻めです。
夏風邪で一日中家で寝ていた。
薬もきかない。ここで贔屓のチームが勝ってくれたら、
夏風邪なんて吹っ飛んでしまう。
さあ、**よ打ってくれ!

   妻外出黒こげの茄子転がして       6 

「茄子」を「増殖する俳句歳時記」で検索してみると10句あった。
しかし、私の生活実感として「茄子」に対して何もなかった。
あるとすれば、7/31に書いた九想話「『茄子』の句」
のようなことしかなかった。
いろいろ悩んでいるとき、茄子を焼く自分の後ろ姿が見えた。
私は茄子を焼くことがヘタクソです。
いつも焦がしてしまう。
私は焼いた茄子に醤油をかけて食べるのが好きです。
誰か、うまく茄子を焼く方法があったら教えて下さい。

   人間の性かえられず草いきれ       5 

「<間>の字を入れる」も難しかった。
“間”という字で思い浮かべる言葉は、「人間だ」。
私は自分の“性(さが)”を考えた。
何度、性を変えられたらな、と思ったことか。
しかし、こればっかりは変えられない。
大切にあの世まで持って行きます。