九想庵

埼玉の田舎で暮らしています

女房との背比べ

女房が「私の前に立って」という。
立って女房が私の目を見て笑う。
「ひさしくん、身長いくつだっけ?」
なぜか女房は私のことを「ひさしくん」と呼び、私は「えみさん」と呼んでいる。
私のほうが年上なのにです。
「168センチだよ」
私は、50代までは170センチだった。
60代になって背が縮んで168センチになってしまった。
女房は164センチです。
でも、お互いに立って見ると女房は、私をバカにする。
「ほぼ同じじゃない」
たしかに、女房と同じ目の位置にある。
でも〝4センチ〟は、私の背のほうが高いはずだ。
女房は勝ち誇ったようにいう。
「背は、ひさしくんとほぼ同じだよ」
私は最近、168センチより低くなったかも知れない。
私はこの頃、忸怩たる思いで生きてます。