九想庵

埼玉で暮らしています。

新入社員

今日、会社に行くと、見慣れない車があった。
駐車場はそれでいっぱいだった。
しかたないので私はふだん停めない端っこに駐車した。
うちの会社の駐車場というのはあらためてそうはなってない。
空間があるところに車を停めているだけだ。
トラックやフォークリフトが行き交うので、
あまり停めておきたくないがそこに置くしかない。

「Oさん、お早うございます。今日から入ったY部さんです」
と息子より1つ年下のY本さんが私にいった。
私は自己紹介して自分の持ち場に行った。

昼休み、メシを食べて新人は休憩室を出て行った。
するとY本さんが同じ歳のY田さんに、
(みんなYの名字だからややっこしいな)
「あの人続くかな?」といった。
2週間前に入った人は1日で来なくなった。
この会社ではそういう人が多いらしい。
私も「いつまで来るかな?」なんていわれていたのだろう。

3時休憩のとき、Y部さんと2人だけになった。
外のパイプ梯子に腰掛けて休んだ。
「やっぱり職安でここに来たんですか?」と私は訊いた。

彼の話を要約すると、
彼は52歳、独身。1年ぐらいある会社に勤めていたが、
そこの仕事がどうしてもできなくて辞めた。
それまでは建築関係の会社に30年以上勤めていた。
職安で探した産業廃棄物の会社に入ったが、
口うるさい奴が1人いたので1ヶ月ほどで辞めてしまった。
2月からいくつかの会社に応募したがみな断られて、
ここに来たということだった。
「どれも年齢不問となってるんですが、50代はだめですね」
と彼はいい、私は頷いた。

「ここは身体はきついが、みんないい人だからいいですよ」
私はそういっといた。
そうなんです。この会社の仕事は50過ぎには重労働だが、
一緒に働いている人にイヤな人はいないのです。
はたして明日、彼は来るだろうか?