九想庵

埼玉の田舎で暮らしています

火葬のこと

今日の「やすらぎの刻 道」で、長男の公一はかっての恋人鮫島紀子の死を知らされる。
結核なので家ごとやく、というそこの集落の人々の意見を聞き、
公一は、普通に荼毘にふしたいと考え、山で木を切ってきてそれを四角に組んで火葬にする。
遺体が焼き上がるまでに三日三晩かかるという。 

私の生まれた茨城県の話になりますが、私が20代のときに友人の父親が亡くなった。
そのときの友人は、私が暮らしていた東京の駒込に住んでいた。
父親が亡くなったことで、長男の友人は茨城に戻ることにした。
私は、友人の父親の葬式に参列した。
その親父さんの遺体は、墓場で焼かれた。
藁の中に棺桶を置いて、その上に藁を積んで火をつけた。
葬式に参列している人たちは、酒を飲みながら遺体が焼けることを待っている。
1時間ごとに組内の人が、遺体の焼け具合を見に行く。
そのときに足などが焼け残っていたら、それを燃えているところに入れるということをしたそうだ。

私は、友人の父親を焼くときに最後までいましたが、夜の11時ぐらいに焼け終わったと思う。
ドラマを観ていて、遺体を焼き上がるまで三日三晩というのは大変だな、と思った。
葬式にそんなに時間をかけられない。
ドラマの舞台の山梨では、丸太を四角に組んで焼いていた。
茨城のように藁で焼けばもっと時間が短縮できるのではないか、と思ってしまった。
今では、あのような火葬は行われていない。